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この本はこんな方にオススメです。
・性教育の知識をアップデートしたい大人の方(年齢関係なく)。
・夫婦関係やセックスに悩みがある方。
50歳からの性教育(著:村瀬幸浩,髙橋怜奈,宋 美玄,太田啓子,松岡宗嗣,斉藤章佳,田嶋陽子)
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目次
・基本情報
・この本を読もうと思ったわけ
・この本の内容紹介
・この本で学んだこと
・まとめ
「50歳からの性教育」の基本情報
出版社 河出書房新社
新書 新書 ● 208ページ
ISBN:978-4-309-63163-9 ● Cコード:0136
発売日:2023.04.26
人生の折り返し地点でもう一度「性」を学び直す!
暮らしと人間関係をよりよくしたい50代のための「性教育」とは?
第一線で活躍する専門家たちによる性の特別授業、始まります!
かつて、学校教育において性教育は忌避され続けてきた。
性教育を受けないまま大人になった50代前後の世代の人たちは、多様化する現代社会のなかで岐路に立たされている。
古い価値観を引きずったままでは生き残れない時代だ。
加齢や病気などで健康状態の変化が気になる世代こそ、もう一度性について学び、人生の歓びを味わうことが大切だ。
100歳人生を充実させたい大人のための性教育。
【本書の主な内容】
第1講「更年期」~誰もが通るその時期の過ごし方~
講師・髙橋怜奈
更年期で将来が変わらないために/更年期=ネガティブなイメージ/治療で不調を避けられる可能性/子宮を神秘化することの弊害
第2講「セックス」~思い込みを手放して仕切り直す~
講師・宋美玄
男性の誤解と、女性の知識不足/ セックスの「思い込み」を捨てよう/ 男性器中心主義セックスからの卒業/いつもフルコースでなくていい/オーガズムへのこだわりは禁物!/「濡れない」への多様なアプローチ
第3講「パートナーシップ」~相手への尊重と傾聴~
講師・太田啓子
円満な関係のために手放すべきもの/ 妻は夫を「立てる」べき?/不機嫌で人を動かす夫たち/50代で離婚を決意する理由/DVが始まるタイミング
第4講「性的指向と性自認」~LGBTQを知っていいますか?~
講師・松岡宗嗣
想像力の欠如が差別につながる/同性愛は「病気」ではない/多様な性のあり方を知ることから/自治体で導入されるパートナーシップ
第5講「性暴力」~加害者にならないために~
講師・斉藤章佳
加害者は「モンスター」ではない/性加害をする本当の理由/相手が女性だと態度を変える心理/大人は何を学び直せばいいのか
第6講「ジェンダー」~“らしさ”を問い直す~
講師・村瀬幸浩×田嶋陽子
教科書にクリトリスが描かれない国/男たちはペニス信仰から解放されたか?/男と女がそれでも結婚したい理由/50歳、これからをどう生きるか
「50歳からの性教育」を読もうと思ったわけ
1つ目の理由は最近メディアで性教育の重要性を見聞きするようになったからです。
僕は独身で彼女もいないので、これまでは”関係なくね?”と他人事でした。
でもパートナーがいるいないに関わらず、自分事として捉えた方がいいのかなと思うようになりました。
2つ目は今60歳になる両親を見ていて、こうはなりたくないと思ったからです。
今年父親は仕事を定年退職しましたが、自分の好きなことばかりしています。
妻(僕の母)はまだ働いていますが、父は家事をして労わろうともしません。
父にはパートナー(女)を下に見る意識があり、その根底には性教育の欠如があると僕は感じました。
父は自分が不勉強だという意識すらなく、本当にかわいそうだなと思います。
自分は父のようにはなりたくない、正しい知識や心構えを知りたいと思い、この本を読んでみました。
「50歳からの性教育」の内容紹介
これだけ性器のサイズと、挿入時間が取り沙汰されるのは、セックスを男性器中心に考えていることの表れでもあります。
挿入こそがセックスで、それは射精で締めくくられるというイメージは男性だけでなく、実は女性にも広く共有されているのではないかと思います。(略)
「いつまでも元気でいなければならない」という思い込みを、男性が早々に捨てたほうがいいのは、これは裏を返せば「元気でなければセックスできない」ということになるからです。(P.55)
自分のことを自分でできるという「自立」と「他者へのケア」は別ものなのだと感じさせられます。
自立さえできればいいというわけではなく、ケアが必要な存在へのケアを主体的にやるという意識を、性別問わず(特にいまあまりそう言われない男の子に)持たせないといけないと思います。(P.84)
「ケアの欠如」は実は暴力なのです。(P.95)
聞いて、言葉で伝える。
これはパートナーとの関係性を変えるだけでなく、子どもとの関係性も変え、交友関係にも変化をもたらすでしょう。(P.101)
男のなかにあるペニス信仰と、『俺は男だ!』みたいな部分と、女性を「穴」と「袋」としか見ない部分と、これから男たちはどう闘っていくのか、男も女も自分のなかの内面化された男文化と向き合ってはじめて、そこから、新しい女と男との関係が始まるんじゃないかと思います。(P.167)
「50歳からの性教育」で学んだこと
僕はセックスの経験がないので、昔より性機能が衰えたなという感覚はありません。
でも今後自分も勃起しなくなったり、性欲が落ちる未来を頭の片隅に置いておくのは大事だなと思いました。
仮にそうなったら男として終わりではなく、その状態でも楽しめるやり方を探せばいい。
セックスやマスターベーションにこれが正解!というのはないんだと分かりました。
(性的同意や避妊は絶対に必要だけど…)
また男性の中にある「自分は男なんだ!」という意識がパートナーのケアの欠如につながっている。
という指摘には納得しました。
男性は男らしさの鎧を脱ぐと、不都合な”一個人としての自分”を直視しないといけないのが嫌なんですよね。
むき出しの自分でどう生きていいか分からないというか…。
だからデメリットがあっても男らしさに依存したくなる気持ちは僕にもあります。
でも過剰な男らしさから降りた方が楽だと思えるようになれたらいいなと思います。
「50歳からの性教育」のまとめ
この本の中に「性教育は人権教育」という言葉があって本当にその通りだなと感じました。
パートナーとフェアな関係を築くには一生努力が必要で、それを怠ってはいけない。
いくつになっても学ぶ努力をすることが大事なんだなと思いました。
パートナーがいる・いないに関わらず、生き方を見直すきっかけになる一冊です。
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