コツコツ読書ブログ

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【DV夫・毒父に読ませたい漫画No1】99%離婚 モラハラ夫は変わるのか(著:龍たまこ、中川瑛 )の感想※ネタバレ注意

(この記事はプロモーションを含んでいます)

今回ご紹介するのは、「99%離婚 モラハラ夫は変わるのか」(漫画・龍たまこ、原作・中川瑛)です。

「99%離婚 モラハラ夫は変わるのか」

目次

・基本情報

・この本を読もうと思ったわけ

・この本の内容紹介

・この本で学んだこと

・まとめ

「99%離婚 モラハラ夫は変わるのか」の基本情報

出版社 ‏ : KADOKAWA 
発売日 ‏ : 2022/12/26
単行本 ‏ : 192ページ
ISBN-10 ‏ : 404681764X

モラハラ夫とは別れるしかない?

変わりたいともがく、一組の夫婦の物語

「おれは仕事も家庭もうまくやっている」エリート会社員・翔がある日帰宅すると、家の中は真っ暗だった。

「どういうことだ?」この時すでに、【99%離婚】という状況になっていたことに、彼は全く気付いていなかった。

一方、「お前ってホント無能だよね。よかったね 専業主婦になれて」

「ベッドで癒してくれない? じゃあもう風俗に行けってことだな」

「なにその服? もう少し体型戻さないと似合わなくない?(笑)」…

夫の機嫌を絶えず伺い、傷ついてばかりできた妻・彩。

自分がモラハラ被害者と気づいた彼女は、娘を連れて家を出ていた―。

モラハラ夫は変わらない」世間ではそう言われています。

これは、変わりたいと必死でもがく、一組の夫婦の物語です。

「99%離婚 モラハラ夫は変わるのか」を読もうと思ったわけ

先日同居している両親がささいなことで口論になり、父が怒鳴り散らしました。

僕は子どもの頃から父に度重なる暴力・暴言を受けて育ち、それが今の生きづらさにもつながっています。

今回のことで父は変わらないんだなと痛感し、僕は父を一生許さないと決めました。

でもなんで父は変わらないのか、その理由を知りたかった。

そして僕は絶対に父のようにはならないぞと思いたかったのです。

「99%離婚 モラハラ夫は変わるのか」の内容紹介

確かに俺は仕事には打ち込んだよ。

俺が稼いで一家を支えてるっていう気持ちも強かった。

でもさそれって裏を返せば「仕事さえしてれば他は何もしなくていい」って思ってたってことで。(略)

いっぱい旅行も行ったよ外食だって、家族サービスだと思ってさ。

だけど後から女房に言われたよ。

そんなの全部あなたの自己満足。

行きたくもない旅行に連れて行かれて「幸せ家族ごっこ」に付き合わされるのはもう勘弁だってね…(p.56)

言い換えると、女性は自分がやっていることが加害だと自覚しやすいのに対して、男性は自分がやっていることが加害だと自覚しづらいということです。(P.58)

それは、できるだけ早い段階で被害者の方々の当事者団体やピアグループ、支援団体などにアクセスすることが重要だということです。(略)

加害者の変容を支援する義務も責任も、被害者の方には無い。このことはいくら強調しても足りません。(略)

繰り返しになりますが、まずご自身の安全を第一にお考えください。(P.60)

それに加えて「子育てには両親が揃っている方がいい」といった考えも根深く残っています。

実際には、モラハラ・DV加害者の多くは家庭での被害を受けた経験がありますから「両親が揃っていることが大事」なのではなく、「加害をしない人、ケアができる人が周りにいることが大事」という方が適切だと個人的には考えます。(P.83)

優しかった奥さんの優しさを奪ったのは誰ですか?

無自覚にモラハラを続けて元々優しかった奥さんの優しさを奪ったのは… Nさんじゃないんでしょうか。(P.104)

単に「ごめんなさい」すればいいってもんじゃないんです、謝るっていうのは…。

相手の傷つきを認め自分が何故そんなことをしてしまったのかを説明すること、自分がやったことがどんなふうに相手を傷つけてしまったのか、相手の視点から考えるということ。(P.110)

彩の愚痴や悩みをまともに聞けたためしはなく、勝手に腹を立て勝手に傷ついていた。

助けを求める彩にイライラして全く直視できなかった。

そこに俺が見えたからだ。

不安そうな心細そうな顔をした俺の顔が。

不安げな顔をした自分など到底認められなかった。

そんな自分を誰にも見られたくなかった、それを見られたらおしまいだと思っていた。(P.164)

人はケアされることで人をケアするエネルギーが湧いてきます。

つまりそれは一方がケアを続けてもそれが返ってこなければいつかケアする力は枯渇するということ。

加害者はケアを返さないことでパートナーのケアする能力を奪ってしまうのです。(P.166)

俺は家族なんだからケアする必要なんてないと思っていた。

仕事で疲れてるのになんで家の中でまで気遣いをしなきゃならないんだ、と。

でもその一方で「自分のケアは当然にされるべき」だと矛盾した考えを持っていた。

(一方的にケアされて許されるのは赤ちゃんだけです。

つまり加害者は大きな赤ちゃんと言っても過言ではありません。)(略)

いつもニコニコと俺専属のお世話係でいてほしかった。(略)

なんて強烈な甘えだったんだろう。(P.167) 

「99%離婚 モラハラ夫は変わるのか」で学んだこと

この漫画は加害者側の男性の心理がとてもリアルに描かれています。

特に主人公(夫)がカッとなって怒り出すシーンは、自分の父親とまるきり同じで、共感しまくりでした。

モラハラの一番の問題点は、加害者側にパートナーを傷つけた自覚がないことです。

加害者は自分の中の男らしさにとらわれていて、それが傷つけられたと感じると勝手に暴れ出す。

それを正当防衛のように捉えているのが、本当にかっこ悪いなと思いました。

この本を読んでも僕はモラハラをする人間は基本的に変わらないと思います。

ただ加害者が100人いれば、1人くらいは変わる人もいるのかもしれない。

そう信じたい気持ちにはなりました。

でもうちの父親はその1%には絶対入らないと思います。

それがすごくもどかしくて、悔しいです。

「99%離婚 モラハラ夫は変わるのか」のまとめ

この本はDV夫・毒父に読ませたい漫画No1です。

男性がいかに無意識にDVを行っているのか。

DVがどれだけパートナーの尊厳を奪っているのか。

加害者はなぜDVを起こすのか。

それらがとても深く描かれていて、世の中の男性すべてに読んでほしいくらいです。

漫画の存在がパートナーに見つかると危ないと思う人は、電子版をオススメします。

 

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