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今回ご紹介するのは、『生ける屍の結末――「黒子のバスケ」脅迫事件の全真相』です。
生ける屍の結末――「黒子のバスケ」脅迫事件の全真相(著:渡邊博史)
目次
・基本情報
・この本を読もうと思ったわけ
・この本の内容紹介
・この本で学んだこと
・まとめ
「生ける屍の結末」の基本情報
出版社 : 創出版; 四六判版
発売日 : 2014/10/2
単行本 : 336ページ
ISBN-10 : 4904795326
ついに明らかになった「黒子のバスケ」脅迫事件の真相!
8月21日に実刑判決の出た「黒子のバスケ」脅迫事件の渡邊博史被告が獄中で書き下ろした衝撃手記。
自らを「無敵の人」と称し、幼少からのいじめや虐待を告発するなどして大きな社会問題になった渡邊被告だが、起訴内容は全面的に認めたため、裁判では事件の経緯や真相についてはほとんど語られなかった。
1年余にわたって繰り広げた犯行の詳細や事件の真相は、今この本によって初めて明らかにされる。
「生ける屍の結末」を読もうと思ったわけ
僕は「黒子のバスケ」が好きで、漫画・アニメもよく視聴していました。
好きすぎて主演声優が出るイベントにも行きました。
当然「黒子のバスケ」脅迫事件も知っていましたが、犯人が手記を出していたことは知らず、読んでみようと思いました。
「生ける屍の結末」の内容紹介
自分は「黒子のバスケ」の作者氏の成功が羨ましかったのではないのです。
この世の大多数を占める「夢を持って努力ができた普通の人たち」が羨ましかったのです。(略)
自分は「夢を持って努力ができた普通の人たち」の代表として「黒子のバスケ」の作者氏を標的にしたのです。(P.266)
自分は両親から「生きる力」を授けてはもらえませんでした。
そのせいで自分の意思を持つことができず負け組にすらなれませんでした。
自分は全ての日本人から見下されてもいなければ、見えない手錠がはめられてもいませんでした。
これが大いなる錯覚だったと気がついた時には、自分は留置所にいました。
自分は全ての日本人から見下される存在に堕ちており、 本物の手錠をはめられる立場になっていました。
おかしな思い込みがなければ「ヒロフミ」ではなく渡邊博史として所与の条件下で全力で生きれたと思います。(P.308)
「生ける屍の結末」で学んだこと
犯人は幼少期に親や教師から日常的な虐待を受けており、そこに関しては本当に気の毒だと思いました。
犯人はたくさんの人に迷惑をかけましたが、殺人はしませんでした。
そこで踏みとどまることができたのは、彼の良心だと信じたいです。
その後捕まったことで自分の認知の歪みに気づき、生き直すことができていてすごいなと思いました。
人間は変わることができるんだなと、希望を感じられました。
彼ほどではないですが、僕も親から虐待を受けて育ちました。
そして自分はどうせダメだと思って無気力になり、身動きがとれなくなったことも多々ありました。
犯人が使っていた「負け組」という言葉は、自分でサイコロを振れなかった無念さだと思います。
サイコロをふって思うような目が出なければまだ納得もできますが、そもそもサイコロを振る権利すら与えられなった。
でも彼の人生はまだまだ取り返しがつくし、これからいくらでもサイコロが振れます。
出所後も自殺はせず、彼には生きてほしいと強く思います。
「生ける屍の結末」のまとめ
幼少期に虐待を受け、大人になっても生きづらさを抱えている人に読んでほしいです。
周囲からすりこまれた悲観的な認知の歪みに気づくことで、自分を解放できるかもしれません。
傷ついても傷つけても、人は変わることができると学べる本です。
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