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今回ご紹介するのは、ぼそっと池井多さんの「世界のひきこもり 地下茎コスモポリタニズムの出現」です。
世界のひきこもり 地下茎コスモポリタニズムの出現(著:ぼそっと池井多)
ぼそっとさんが編集委員を務めている「ひきポス」はこちら(↓)
「ひきポス」はひきこもり当事者が生きづらさを発信するメディアです。
目次
・基本情報
・この本を読もうと思ったわけ
・内容紹介
・この本で学んだこと
・まとめ
「世界のひきこもり」の基本情報
出版社 : 寿郎社; 四六判版 (2020/10/23)
発売日 : 2020/10/23
単行本 : 288ページ
ISBN-10 : 4909281290
ひきこもり歴35年、「世界ひきこもり機構」(GHO)を創設した50代の著者が、インターネットを通じて世界のひきこもりたち、およびその支援者たちと対話した記録。
フランス、イタリア、アメリカ、インド、カメルーン、アルゼンチン、中国、台湾、北朝鮮、フィリピンなど、世界13カ国に及ぶ国のひきこもりたちが普段何を考え、どのように暮らしているのかを明らかにした「ひきこもり」の常識を覆す衝撃的な本。
※本書は、ひきこもり当事者や経験者によるメディア「ひきポス(HIKIPOS)」に掲載され話題を呼んだ、世界各地のひきこもりのインタビューや手記を再編集し、新たに文章を加えたものです。
「世界のひきこもり」を読もうと思ったわけ
僕自身ひきこもり当事者ですが、ひきこもりは日本特有の現象だと思っていました。
しかしひきこもりは世界中にいると聞き、どんな人たちなんだろうと興味を持ったのが理由です。
「世界のひきこもり」の内容紹介
1.ひきこもりの定義
この本ではひきこもりの定義について何度も言及しています。
その中で僕が一番はっとしたのが、以下の一文です。
すなわち、自分の価値を示そうとしても示すことができないという点です。(P.121)
ひきこもりは透明人間のような一面があると思うので、この指摘にはなるほどなと思いました。
ただ著者は「友達の定義と同様、ひきこもりの完璧な定義はない」とも話しています。
2.戦うのではなく、調和する
「変えようとしちゃいけない。変えようとするときに邪魔になっているものに、社会から後ろ盾を与えさせない、ってことに尽きる。
一番大切なのは、お前をひきこもらせているものと調和するってことなんだ」(P.225)
僕も年を取るにつれて、少しずつ楽になっていると感じます。
若い頃は体と心のミスマッチが大きかったですが、最近はバランスが取れてきました。
自分の取り扱い方が分かってきたというか…。
大事なのは「時間」だと思います。
時間が経つにつれ「自分はこんな人間なんだ」と気づき、じゃあどうしたらいいんだと考えることができる。
自分を責めず、抱きしめてあげた方がいいと思いました。
「世界のひきこもり」で学んだこと
世界各国のひきこもりの話を聞いて、共感するところが多くありました。
多くの当事者が過敏だったり、生きづらさを抱えていると感じました。
ただ社会的な成功を強く意識している当事者も多く、そこは自分とは違うかなと思ったり…。
ひきこもりにもグラデーションがあり、簡単に一括りにはできないようです。
「世界のひきこもり」のまとめ
この本はひきこもり当事者が当事者にインタビューした点がユニークだと思います。
今後も当事者主体の発信が続き、ひきこもりが否定されない世の中になってほしいです。
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